このレビューはネタバレを含みます▼
英田サキ先生の作品は、単なるBLでなく小説としての味わい深い作品なので、なんかこういったら全方向に失礼だと思いますが、BLってだけで読まない層の人たちにもったいない、読んでみて!!と叫びたくなります。これもそうです。
オカルトとミステリーとラブが登場人物の想いと交錯してストーリーが展開しますが、何度も涙が込み上げてきたり、胸が締め付けられたり、渋澤先生の博識に感心したり(つまりは英田先生がってことなんですが)、4巻一気に読み完走してちょっとした放心状態です。すごかった。
BLとして楽しみたい方には最初ラブがなかなか進まない拗らせた状況に苛立ちがあるかもしれませんが、その背景も全て完結すると必要だったなと思わせてくれます。渋澤先生を暗い森から引き出した旭の、最後の気づきの場面は読んでるこちらも渋澤先生と同化して、ほのかな光を感じました。本当によかった。しばらく寝かしてまた読みたい作品です。