このレビューはネタバレを含みます▼
●作者さん買いしてますが、もったいなくて(?)なかなか読めない…本作もようやく拝読。読後こんなに晴れやかな気持ちになれるなんて!すばらしいオメガバ作品だと思います。
●まずΩの白根に強さがあります。自らを律して、整え、Ω性をコントロールしたいと思っている。誰にも影響を受けない52ヘルツのクジラに憧れて、一人で立っていたいと思ってる。彼のヒート処理も描かれていますが、まるで“ルーティン作業”としてこなしているだけのよう。律するために。
●そこへ高校時代の同級生、αの清成との再会。この清成の光属性がすごいんですよ…明るくておちゃめで、ちょっととぼけてて。そしてまっすぐ。1話から白根へ好意があったことはだだ漏れで、彼が白根に変化をもたらすんだろうなぁという予感をくれます。
●実は高校の頃に白根も清成から大切なものをもらってて…。それが“好き”に繋がったのは少し唐突な気もしましたが、ストンと自覚したのかな。誰かを好きになることも、白根にとっては怖いこと(自分を制御できなくなるから)で、避けてきたのかも。清成サイドからの高校時代もしっかり描かれてて、αとして揺れる思春期がとても好ましいです。
●自分で自分を律することを最も大切なこととしていた白根が、清成に影響されて変化を起こして、恐ろしいと感じながらも受け入れていく。なんで受け入れられるかというと、それは二人がお互いに対して真面目で、優しくて、ちゃんと言葉にしてるから。「付き合って下さい」も、その後のえっちも、お互いに向き合う姿勢が本当に良かったです。
●もうホント…優しくて、前向きで、明るい。描き下ろしのマウスピースやネックガードも、事後の会話も、電子限定描き下ろしの巣作りの解釈も、めちゃくちゃ優しい。笑顔になれます!良いです!好き!