アンタイトル
」のレビュー

アンタイトル

紀本

静かで柔らかな死と記憶のミステリー

2013年7月21日
物語の初めは何が始まったのかまるで分からなくて、読み進めるうちにだんだん話の主題に近づいていく。2つの話がありますが、どちらも、大切な人の「記憶」や「死」に纏わる想いを独特な手法で描いています。読み解くには頭を使うかも。私は読み返してやっと、後からじんわり良いお話だったなぁ…と登場人物たちの深~い優しさに気づきました。するめのように噛み締めて読んでみて下さい。
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!