邪悪な聖女は白すぎる結婚のち溺愛なんて信じない 愛されたいと叫んだら、無関心王子が甘々にキャラ変しました【特典SS付】
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西根羽南/由貴海里

思い込みと決め付けの激しいヒロイン

ネタバレ
2023年6月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ うーん、作者さんにその意図があるのかどうかは分かりませんが、ヒロイン視点で進むので、ヒーローのことは『離婚されそうになったから慌てて愛情を伝えてくる情けないヒーロー』のように書かれています。確かに上辺だけ読むとまるでヒーローの手の平返しが謎で恐ろしいように感じますが……きちんと読めば、すれ違いはヒロインのせいだと思います。ヒロインが先に最低限の関わりをはっきりと言葉にして望んだからヒーローは渋々その通りにしただけ。自分から最低限の関わりを望んでおいていざその通りにされると『酷いわ!』と勝手に傷付いて憤慨するヒロイン……。お前がその対応を望んだんだろ、と言いたいです。ヒロインにとっての『最低限の関わり』とヒーローにとっての『最低限の関わり』に乖離があったせいのすれ違いなので……元凶はヒロインかな。はっきり話し合わなかったのが悪いとも言えますが、それなら双方に落ち度があるでしょう。ヒロインはヒーローの言動全てを『王族の義務だから仕方なく』だと決め付けて自分の決め付けが正しいと思い込んで……最後の最後に『本当に私のことが好きなのね……』とやっと認めるという…。それとも自分がヒーローに言い放った言葉をすっかり忘れてるお馬鹿さんなんでしょうか。タイトル通り『信じない』ヒロインですが、信じないって可愛いもんじゃなく猜疑心の塊です。なんだか思い込みの激しさに余りにもヒーローが不憫に感じました。そしてヒーローがヒロインを好き過ぎるので『僕が悪いんだ。ヒロインちゃんは全然悪くない』と笑っていますが……個人的にヒロインにイラッとしました。私が捻くれているのか……ヒロイン視点で読むと『私のせい?』と言うセリフも『ごめん!私も悪かったわ!』じゃなく『は?私が悪いって言いたいの?!』なニュアンスに感じました。悪役?いますし最後はざまぁもされますが、そっちよりもヒロインの激しい思い込みに辟易しました。すみません。辛辣に書きましたが、このヒロインが私の嗜好に全く合わなかっただけです。思い込みの激しいヒロインとヒロインの全てを笑って受け入れるヒーローが見たい方は是非。
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