月夜の獣とシナモンロール【単行本版】【電子限定描き下ろし付き】
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月夜の獣とシナモンロール【単行本版】【電子限定描き下ろし付き】

ヤスエイ

あの時お世話になったモフモフでした

ネタバレ
2023年7月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ 北国の長閑な町に住むトウリは施設から引き取ってくれたじいちゃんとばあちゃんを亡くし、一人でカフェを営んでいます。そこに「腹へった」と青年ヨルが現れます。トウリの得意なシナモンロールをお腹いっぱい食べたヨルは「おまえが呼んでたから来た」と言い、シナモンロールのお礼に店を手伝ってくれるのでした。亡くなったじいちゃんに世話になったというヨルは心優しい働き者なのですが、トウリの匂いがたまらないと言いトウリに自分から逃げろと言います。その苦しそうな様子をトウリは心配します。ヨルにはその他にも寒くなると急に髪が伸びたり、小さい頃に怪我をしたと右手に手袋をしていたり、色々と謎めいているのでした。物語の進行と共にその謎とトウリの思い出とが繋がってゆきます。ヨルとトウリ、北欧らしき背景にひとりぼっちの二人の心が自然に寄り添ってゆくお話です。
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