聖女の姉ですが、なぜか魅惑の公爵様に仕えることになりました
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聖女の姉ですが、なぜか魅惑の公爵様に仕えることになりました

安康マイ/一ノ谷鈴/八美☆わん

絵は綺麗

ネタバレ
2023年7月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ 少女漫画にしてはダークな印象の絵ですが、デジレ様の美しさや聖女のヒールとしての迫力に説得力があってキャラクターに合っていると思いました。
1巻までで評価を付ければ星4以上でした。
しかし、続けて読んだ2巻目で主人公達の浅はかさにがっかりしました。
まず、デジレ様がフローリアのパートナーとして舞踏会に行く際の、舞踏会に参加する令嬢は自制心を働かせるから自分が姿を見せても大丈夫だろうというセリフの根拠がわかりませんでした。
デジレ様と顔を合わせると、その相手は自分の立場や世間体を見失う程に魅了され狂ってしまうので、デジレ様は誰のことも信用せず、人目を避けてひっそりと生活しているという設定だったのでは?
この件でその設定が一気に安っぽく感じ、公爵邸で出てきた狂ったメイドは偶々そういう人がいただけで、ほとんどはデジレ様の被害妄想なんじゃないかと感じました。
そうなってくると、フローリアを試す為に取っていた行動やセリフが一気にただの気持ち悪い勘違い男に思えて来て無理…
ともあれ、デジレ様を舞踏会不参加にするとと聖女とデジレ様が接触するというイベントが無くなってしまう為、都合上舞踏会に参加する展開を持ってくるにしても、せめて顔がわからないように変装するとか、無理矢理でも設定の辻褄を合わせて欲しかったです。
デジレ様が後から登場するよう仕向けた演出も目的が理解不能だし、後から得意気にネタバラシした兄とデジレ様がダサ過ぎて唖然としました…
デジレ様が遅れて登場するにしても、フローリアが聖女に嫌な思いをさせられた後では遅いし、デジレ様は聖女に惚れられ、フローリアまで第二王子に目をつけられ、作戦としては大失敗では?
フローリアは頭良い設定の割には頭お花畑過ぎて全く警戒心が足りていないし、せめて聖女がフローリアを傷つけようとしている事を認識しているデジレ様が気をつけてあげなよ…
偶然とはいえ階段から突き落とされたフローリアをほんの数ページ後には王宮にお使いに行かせるとか正気か?
またその直後に無防備にふらふら出歩くのを許して、挙げ句の果てには案の定拉致されて、もうため息しか出ませんでした。
主人公周囲の登場人物を切れ者風に描こうとしている割には行動が全く知的に見えないし、余計に浅はかさが目立ち非常に残念な印象…
ぶっ飛んだ聖女のキャラクターと作画は好きなので、それを加味して星2としました。
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