凛子ちゃんとひもすがら
」のレビュー

凛子ちゃんとひもすがら

七瀬八

改めて思います…

2023年7月29日
子供の頃の生活環境や人間関係って、人間を形成していくうえで本当に大事なことだなぁ、と。(2巻までですが) 凛子は子供とは思えない程 大人びているけど、たった一つの希望にすがるしかない まだ小さな子供。お金じゃなく愛がほしいだけなんですよね…。周りのみんなが「普通」に「当たり前」に与えられている愛情が恋しくてたまらない…。切なかったです。
一方、ヒモとしてお金を受けとることで一緒にいる春乃にも深い深い傷が…。男の子は特に母親から受けたキズ(暴力に限らず)は絶対忘れないので、相当苦しかったんだろうと思います。でも春乃の場合、母親に限らず誰にでも優しくできたり「ありのままの姿でいていいんだ」って言葉をかけらるのは、凛子の言う通り決して空っぽの優しさなんかじゃない。母親からの強すぎる依存をその身に受け止めきれなくて もがき苦しんでる。3,4巻 試し読みしたところ、凛子は父親との過去もありそうでしたし、春乃がおばあちゃんといることで生きるすべと 心が救われたように、凛子も春乃といることで心が救われているんだろうな…と思います。それにしても…春乃が悪い人じゃなくて本当によかった!どう完結するのかはわかりませんが 絵もみやすく、ストーリーも暗くなりすぎずに いい意味で読みやすく、考えさせられる作品でした。
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