バルバラ異界
」のレビュー

バルバラ異界

萩尾望都

答えが出せない

2013年7月28日
受賞した某映画ではありませんが、「男性はいつ父になるのだろう」と考えてしまいました。
時夫は生物学上の息子を取り戻したけれど、失った彼もまた紛れも無い時夫の息子だったんだと思います。
消えてしまった彼を思うと、とても悲しくなります。
じゃあどうしたら良かったかと言われると答えられない。
究極の選択って現実にあると思います。
その後だらだら話を続ける事もできたのにスパッと終わらせた作者は素晴らしいと思います。
哀しくて恐ろしいけれど、美しい物語でした。
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