ロッカバイディア
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ロッカバイディア

暮田マキネ

泣いた先に夜明けを見る

ネタバレ
2023年8月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ 累の境遇、痛々しい程の健気さに涙腺ぶっ壊れっぱなしだけども…1話ラストの「お前には 俺が必要なんだよ」と八尋に言われて泣いてるシーンが初見の時から苦しくて痛かった。そこは「俺にはお前が必要」って言って欲しかったな…と。八尋なりの愛情の与え方や覚悟も眼差しも素敵だけど、塁には愛し愛される事の対等さ、誰でもない累だから必要だという肯定を…って思いながら読みました。累の生い立ちを必要以上に悲観してしまったんだと思う。だけど再読してみると、また違うんです。八尋も解けない鎖で繋がれていて、自由に遊んだりしている様で身動き取れてない。真隣のあの家から出る事も、累を甘やかしてる様で塁に必要とされていたいのは八尋も一緒。相手を必要以上に大事に思いやるばかりに本音が言えなかったのかなって。付き合ってからの2人は慰めの様な呪縛を解き放って、等身大で恋愛して未来を生きてるんだろうな…泣いてばかりいた夜は明けて、2人を明るく照らす読了感。
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