悪役は静かに退場したい
」のレビュー

悪役は静かに退場したい

藍白/秋吉しま

んー……。

ネタバレ
2023年8月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ 書きたいことは分かるけれど、語彙力、文章力があまりにも稚拙すぎて「よくある悪役令息もの」以外の感想は出てきません。
それでも、ところどころに目を惹くセリフなどがあったのがまだ救いかなと思いました。日本の断罪ものって何故こんなテンプレートばかりなんだろうなぁ……。
主人公も含め、キャラクター達が頭で考えている事を全部口に出さないと気がすまないのか?というレベルで喋ってるのがとにかく違和感です。そして大体がセリフで話が進みますので、策略も構成力もあったもんじゃありません。とはいえ書きたい事は一応汲めたのでラストまでは読みました。
ただ、途中で王子に対して「卒業式で何かが起こるかもしれない」と相談するシーンは、何のこっちゃ?って感じでした。自分が憑依した存在で元のゲームがあって…とまで説明するなら分かるんですが、それを言わないようにして王子に伝えるもんだから読者としても「この子何言ってんの?」と的を射ない内容でした。あんな説明する位なら削除して良いと思います。よく王子は対応したと思う。
オメガバース設定は活かせていないように感じます。「王子と結婚させる為」だけに組み込んだ設定なのかなと思ってしまうくらい。
それと、侯爵と主人公の確執はどうなった?兄とは和解したかもしれないけど、侯爵との確執解消は詳しく理由などが書かれていなかったように思え、昇華出来ません。何故理不尽な対応をされていたのか、そしてお互いの感情に齟齬が生まれた原因など、知りたい部分が省かれています。
全体を通して「悪役令息モノ」はこういう展開になるものでしょう?という話やキャラクター感をなぞっただけという印象が拭えず、個性や拘りは全く感じません。
唯一、王子の性格だけは好みでしたので、何とも言えない歯がゆさを感じます。
それと、この小説は「転生モノ」ではなく、「憑依モノ」ですね。その辺も作者はよく理解していないのでは。
正直、超絶甘めの星2です。気持ちとしては1.5。思う所は他にも多々あるのですが止まらなくなりますのでこの辺で〆ます。
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