このレビューはネタバレを含みます▼
お上手です。互いの心理描写がリアルで、感情的でいて冷静で。上野と神田の微妙な距離感が絶妙で、とても切ない。ゲイで昔に受けた傷から、恋愛に臆病になっている上野と、父親との歪な関係性から、表では明るく振る舞っていても、心の拠り所を求めている神田。外では陰と陽の対極のように見える2人ですが、抱えてる根底のものは、同じように翳っている。神田を心配する上野に、上野の内面を汲み取って、そのさりげない優しさに甘えたくて仕方ない神田。互いに両片想いですが、大切にしたいからこそ、失いたくはないからこそ、そこから先に進みたいのに進みたくなくて尻込みしてしまう。友達なら一生付き合えるけど、恋愛になると、どこかで終わりがきてしまうかもしれないと考える上野。実はフライングして4話を読んでしまったんですが、上野が切ない。これまた、いいところで終わっております。単話買い我慢できない作品が、ひとつ増えてしまいました…。表紙絵は明るい感じで、画も明るい感じなので、そこまで重苦しくはならないのですが、内容はちゃんとしっかりしてます。さあ、神田がどうでるのか!?上野がどうでるのか!?ハラハラドキドキしながら、続き待ってます!