包帯ごっこ【単話】
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包帯ごっこ【単話】

山形あおな

凄くいい作品なのにタイトルが陳腐で残念

ネタバレ
2023年8月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ 昔の漫画を読んでいるような、全てをつまびらかにしない手法は、読み手をイライラだったりハラハラだったりの気持ちにいざなうので、主人公の気持ちに寄り添って物語を追っていけて感情移入しやすい気がします。
バスケのヒーローだった「日野」は怪我で夢を諦めざるを得ない中、新しい目標を、主人公「いつき」に導かれるように見つけていく。(ここまで日野の気持ちは不明のままです)なのに、モブを自認するいつきは、彼に惹かれる自分を打ち消すように、相応しい訳が無いと、傷つく事から逃げる為に彼を目に見えて避けるようになる。
そしてそれは物語を拗らせ、その世界に入り込ませる一助でもあると思います。
この拗れて絡まった糸をほぐしていく過程が、お話の一番の魅力だと思います。
【追記】
12話になって、何か心がザワザワする様な対抗馬の出現で、遠慮がちないつきによくない事が起こったらどうしよう・・・と胸が苦しくなります。
続巻が待ち遠しい。
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