統合失調症の一族 遺伝か、環境か
」のレビュー

統合失調症の一族 遺伝か、環境か

ロバート コルカー/柴田裕之

普通の人が現実逃避のために脳が見せるもの

2023年8月26日
ベストセラーにもなっただけはある圧巻のノンフィクション。
12人の子供のうち6人が統合失調症を発症した家族。発症しない子供も、家族からの暴力や性加害、次は自分の番かという不安に怯えながら暮らさなければいけなかった。非常に厳しい家庭環境。そんな過去からは距離を置きたいのが凡人だが、サバイバーの末娘メアリーはこのように本や研究の題材にして自分達の過去に向き合うことにした。
精神医学の歴史のなかで未だ原因が解明されていない病だが、遺伝的な素質があることは前提として(一卵性双生児の発症一致率50%)自分はレビューに書いているもののように感じる。支配者的な母親の育児、父親の不在、兄弟の多さ、ヒッピー文化からの薬物依存…様々な環境が積み重なってできたのではないかな?
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