さよなら恋人、またきて友だち ~宮内ユキについて~
」のレビュー

さよなら恋人、またきて友だち ~宮内ユキについて~

yoha

4巻まで読了

ネタバレ
2023年8月29日
このレビューはネタバレを含みます▼ この物語の内容は、4巻のラスト「幸せの国の話」に集約されているような気がした。「他人の幸福なんて僕たちには絶対知り得ない」ということをずっと言ってるいるのではないかと。
読んでいて、とにかくユキがかわいそう!幸せにしてあげて!と思っていたのだが、ユキは今の状態が幸せなのかもしれないし、不幸だと思ってないのに可哀想と思うのはお門違いということか??と思い始めた。ただ、BL漫画でいうところの読み手の幸せという観点では幸せになっていないので、我々都合の価値観での「幸せ」を最後は手にして欲しいと思う。
他の登場人物についてもそうで、ルカにしろ春人にしろその他売買された子どもたちにしろ、本人たちの気持ちはどうあれ、「ハッピーエンド」を迎えてくれたら嬉しい。
登場人物たちのバックヤードや内面など、外堀をじっくり描いてくれるこの作風が私はとても好きで、読み応えがあってすごくいい。絵のタッチも好み。
かなり「かわいそうな」展開が続くけど、読んだBL作品数も結構な数になり、よくある展開に飽きてきて刺激が欲しい人たちにオススメしたい。
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