はだける怪物
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はだける怪物

おげれつたなか

はにかみ笑顔を描かせたら敵無しです、先生

ネタバレ
2023年9月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ 今回、セールでお手にとる方も多いと思い簡単な紹介です。表題作のみ上巻259P下巻186P。シリーズで「恋愛ルビの〜」は全230Pのうち99P〜が「はだける怪物」の林田と秀那の馴れ初めをショートにまとめた感じ。「さびた夜〜」は林田の過去彼、弓がメインの作品となっており暴力表現地雷の方は辛いです。それぞれ単体でも独立して読めます。「はだける怪物」は断然、特装版をお勧め。BL漫画枠ですが複雑な心理描写を漫画に成立させ、枠を超えた作品となってますので、読んでて辛いし重いですが繰り返し読む特別な一冊になると確信してます。父親のいない家庭環境で社会にでたら自分が家族を支えるプレッシャー、ブラック企業での精神的・肉体的への暴力、過去彼へのDVと林田(受)の抱えるトラウマは深いです。対して、秀那(攻)はイケメンでコミュ高で要領が良く、人生イージーモード。秀那が身体だけの関係時の「あんた」呼びは単なる呼称だったのですが、だんだんと大好き・愛してる・抱きしめたいって色んな感情が読み取れる「あんた」になっていき嬉しくなります。秀那、かんちゃん(林田)の笑顔を取り戻してくれてありがとうです。読み手に深い考察を与えてくれる作品なので、感想は人それぞれになると思いますが私は大好きです。
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