こたえてマイ・ドリフター
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こたえてマイ・ドリフター

大島かもめ

作者買いです

ネタバレ
2023年9月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ 表紙の淡い温かい色合いに反して仄暗い内容でしたが、彼らが願い想い描いている色はこんな感じなんだろうな…と、読後にもう一度表紙を見た時改めて心臓がキュッとなりました。生きるためにマフィアと繋がり裏稼業をしていた受けは、幼い頃に出会った攻めと過ごした穏やかな時間だけが希望だった。攻めも初恋を大切に抱きながら大人になり、またいつか会えるかもしれないと期待しながら過ごしてて、やっと再会した末路は…。何度も現実から逃げてしまっていた攻めが、今度こそ最後まで受けと共に生きると腹を括る。何度も絶望を味わったであろう受けも、彼を陰で助けていた事だけを糧に生きる意味をもたらしていたんだろうな、と思うと健気で切なかったです。そんな受けを今度は攻めが守る時。この後2人がどうなったのかは分かりませんが、ほんの少しでも想い描いてた景色を見ながら温かい時間を過ごせていれたら良いなと思いました。
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