このレビューはネタバレを含みます▼
中卒で当たり屋の青依が、やり手のイケメン社長でゲイの印南さんと出会って、恋人役をやらされる中で磨かれ、本当の恋人になるというシンデレラストーリー。設定はありがちだけど、まずシンデレラが男の子なのがいい。美貌とか女の魅力じゃなく、誠実さや印南さんや酒匂さんの役に立ちたいといった青依くんの人柄の魅力にフォーカスできました。それに、仕事の話がリアルでいい。経営者と従業員の立場の違いとか、工場でのそれぞれの立場とか、諸々細かいところまで結構リアル。だからこそ、工場での青依くんの実直な仕事ぶりと周りからの評価が胸に来ます。「居場所を作ったのは青依自身」という印南さんの言葉が泣けました。というか、色んな場面で涙涙。印南さんと恋人になる過程や、秘書採用試験なんて、最後の方は涙が止まらない。。そして、周りにいる人たちが良い人ばかりで、読んでいて幸せな気持ちになりました。酒匂さんはとにかく大好き。それに、工場の人たち。本当に。読むと幸せな気持ちになる話でした。