先生の白い噓
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先生の白い噓

鳥飼茜

トラウマ体験

2023年9月10日
無料に釣られて他の漫画アプリで試しに読んでいたらいつの間にか惹き込まれて単行本全巻買って読んでしまっていました。この漫画のあらすじや見出しを知らないまま読んだら、単に女であることの生きづらさを描いた作品だとは感じませんでした。登場人物がみんなトラウマ的な体験をしていて、そこから考え方や異性の見方が捻じ曲がったり拗れたりさらに傷つけあったりしながら最後にはその傷を癒せるような光を見つけていく話のように思いました。大なり小なり、異性を信じられなくなったりする経験は誰しもあって、そこから普通に恋愛ができるようになるまでの心の流れとか覚悟とかの一つの形が印象的に描かれているなあと思いました。男である女であるということ以上に人はそれぞれ違うから、その違いとか弱さも許し合えれば愛し合うって難しいことじゃないけど、やっぱそれが難しい。笑
早藤の最後についてだけは、こういう人ってこうなるかなー?と懐疑的にもなりつつ。きっと開き直った方が人は楽だと思うので。大抵は自分が犯した罪を、自分の弱さを認められる強さを持ち合わせていないのでは。と思いました。
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