元悪役令嬢、巻き戻ったので王子様から逃走しようと思います!【単話版】
宙百/辺野夏子
このレビューはネタバレを含みます▼
作者さん買いです！絵柄が本当に好みで好きで好きで別名義も含めて全部大好き。女の子の華がありながらスマートなところとか、キラキラ王子様の繊細さとか。今作ではさらに子供作画に違和感ない画力の高さも垣間見えて、さらに赤ちゃんのアレンが文句なしで可愛すぎでした😄
ストーリーは婚約破棄前後の死の直前を何度も繰り返して傲慢さなどがそぎ落とされ心がボロボロになったルルフィーナが、本当にやり直したかった幼少期の「ある日」からやり直しを始める物語。
ただ、導入からアレン救出までがトントン拍子で進むので、そのスピード感のまま辺境編に読み進めてしまうとすごく減速感が出てしまう気がします。アレン救出までは導入だからのスピード感で、辺境編からがメインでドミニクとのフラグ立てパートだということはわかってるんだけど、アレンが記憶持ちだろうところとか、本の文字をなぞって何か言いたげだったところとかが気になって仕方ない状態のままゆっくり進行辺境編に来てしまったのでちょっとフラストレーションあります。
でも裏を返せばすごく丁寧なんですよね。13巻時点でドミニク→ルルフィーナが確定したので、ここからドミニクがどうやってシャットアウト状態のルルフィーナをほだしていくのか、その後ドミニクの回帰前の恋人アンジェリカとのことをどう描写するのか気になります。
個人的には「捨て駒婚約者」だったルルフィーナ周りのことを考えるとすごく切なくなります。そんな残酷なことをする？って気持ちですし、当時はわかっていなかったのに何度も何度も死に戻りし続ける中でそれに気づき、期待も希望もそぎ落とされていくのがえぐい。本人が言う「ズルだから」もあるだろうけど、ドミニク相手に引け腰になるのも当然のトラウマ…と思うので、それらが解消されて幸せになってほしいです
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