千夜に咲え
」のレビュー

千夜に咲え

秋雨るい

復讐劇

ネタバレ
2023年9月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ レビューサイトの痛いBLの特集で気になり購読。
精神的に痛い作品として紹介されていたこともありとても身構えて読んだのですが、思っていたよりはダメージが大きくなくて救いもあり良かったなと思います。

洋館で身の回りの世話をしてくれる執事の嘉門×両親の死で突然屋敷に連れてこられた要。
要の母親に酷く執着している老人・久我に飼われることになった要、車椅子の久我に代わり地元の警察署長などに体を触られら日々の中で、唯一世話をしてくれる嘉門だけが優しく、心の拠り所になっていくように。
ですが、嘉門には秘密があり、彼も自身の復讐のために要を利用している立場だったとわかります。
巻き込まれた身とはいえ、要は苦しい日々の中の光だった嘉門に心惹かれているため、一緒に復讐するストーリー。
久我が本当にヤバいジジイで鳥肌もの。要の母親への執着がもはや要への執着になっており、そのやり方も何もかもが気持ち悪かったです。
事実体を触られてはいたものの、全てを暴かれるに至らなかったのは幸いだったかなと思います。
こんな非現実的な監 禁生活の中でも、この話のように幸せを見つけようとするのは尊いなと思いました。
事件後、時間をおいてもやはりお互いへの気持ちが変わらないままなのもいじらしくて良かったです。
救いがあって良かった!
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