虎は龍をまだ喰べない。
」のレビュー

虎は龍をまだ喰べない。

一七八ハチ

作画、ストーリーの巧さが頭一つ抜けている

ネタバレ
2023年9月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ 全くノーチェックな作品でしたが、ファンタジーの中でも世界観の作り込みが斬新で一気にハマってしまいました。他の生き物を捕食できないということは、自分の死に直結すること。そんな動物社会の厳しさを描写しつつも、本来は敵同士であるはずの他種族との出会いからお互い心を通わせていくシーンがグッときます。3巻に登場した狼と龍のエピソードは涙なしには読めません。人間が自分より寿命の短いペットを見送る時に通じる感情かもしれません。絵も緻密なタッチでとても綺麗です。動物たちの動きのあるシーンの描写力は圧巻の一言です。白麗が虎状態の時に仰向けになってモフモフじゃれているシーンが可愛い。主人公2人はお互いの存在についてまだ具体的に言語化できる境地にはたどり着いていないようですが、今後の行く末が気になります。
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