フェアプレイ・フェアラバー
」のレビュー

フェアプレイ・フェアラバー

日乃チハヤ

おバカが突き抜けている

ネタバレ
2023年9月25日
このレビューはネタバレを含みます▼ 人間の三大欲求の一つである性欲に物凄く忠実な諏訪がおバカでアホでクズで、でも、言葉に裏や悪意が無いところはいいなと思った。


「バスケやろうぜ」な感覚でセッ クスしたいと言う諏訪に同類の匂いを感じた長峰の誘いでセフ レのような関係になり、同性とは初めてだった諏訪は気遣いゼロでセッ クスできる長峰にハマっていくけれど、自分以外の男とも関係を持っていると知って長峰に対する感情が変化し、長峰は諏訪の変化を拒絶する。

軽い感じでセッ クスしたいという二人は似た者同士。でも、女性と付き合ってきた諏訪と付き合うこと自体を避けてきた長峰は根本的なところで大きな違いがあり、その違いのせいで拗れたりするけれど、おバカな諏訪がクールで一匹狼な長峰を懐柔していく感じが面白い。

ただ、恋愛に対して冷めているというか、見下しているというか、他人の感情に振り回されるのを厭う長峰の思考が面倒くさく、読み進めるのが少しキツかった。

性欲に忠実な諏訪のおバカ加減が突き抜けていたお陰で長峰の恋愛童貞ぶりが可愛く見え、10年後の二人が相変わらずな感じだったのも良かった。
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