裸足のせいめい
」のレビュー

裸足のせいめい

栄太

恋がない世界に生きる人

ネタバレ
2023年9月25日
このレビューはネタバレを含みます▼ 頑張る若者の姿に涙が…!!
飛鳥、ひな、学、レオの4人の高校時代から10年後まで。
恋をしない飛鳥と3人の恋心。

セクシュアリティうんぬんの前に、目の前の大切な人とのこれからを繋げて行こうとする姿に素直に胸を打たれました。もがきながらもわかりたいと考え続ける。
10年後まで描かれたのはそれだけ他人のアイデンティティを理解するのは難しいということ、だけどその長い時間かけたんですよこの子達は…。

どの子の気持ちも本当にかけがえのない宝物ですね。4人がそれぞれに流す涙がたまらなかった。みんな相手を思っての涙で…もうほんとこの子らどんだけ優しいんだと…(思い出し泣)でもそれも糧になって行く描かれ方が好き。
あとがきにありましたが、現実はこう綺麗ではない。確かにそうだと思います。
しかし1つの考え方の指針(っていうと堅くて違うか…)こうでありたいと思う人間の姿そのものだと思う。憧れるよ、みんなかっこいい!
自分の持つフィルターにもハッとさせらるし、4人の誰かの思いに共感出来る部分がきっとある。
出来ればこれから色んな、沢山の出会いをする若い方に読んで欲しい。
知ることで選択肢が広がって、きっと未来へ繋げて行けると思う。
勇気を貰える作品!心から素敵でした!
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