このレビューはネタバレを含みます▼
アニメから続きが気になり、漫画も読み終えました。
とにかく真冬くんの心情が切なくて、アニメから漫画まで涙が止まらなかった。
身近な人間(好きな人なら尚更)を亡くすって、気持ちの整理はそんなに簡単じゃない、そんなに単純なものじゃない。
真冬は一生ユキを忘れられない、それは仕方がない。
それでも前を向いて歩いていくんだって、心に区切りをつけられたのが最初のライブのシーンだと思う。
新しい好きな人の隣で、やっと過去と向き合えた。
これまで流せなかった涙を流すことができた。
真冬は今の自分のことを、「君にもう一度話せたら」と、ユキに伝えようとしていた。
新しく大切なものができたことを、心の中ではっきりユキに伝えられていた。
亡くなった人と、現実に隣にいてくれる人は、天秤にかけられる次元のものじゃ無い。
どちらが好きとか、もうそういうことではないんだと思う。
真冬の中では比べる対象ではなくなってる。
人の心は複雑で、そんな単純じゃなくて、漫画のラストの「穴」はその一部分を描写されているものかなと思う。
真冬自身の気持ちではなくて、自分のことを忘れないでほしいっていうユキの願望だったのかなとも思う。
立夏は、真冬の中で未完成だった亡くなった元カレを、歌の中に乗せてちゃんと返してあげられた。
真冬の中で、ここでもちゃんと、一つの区切りになれたんだと思う。
同時に、自分が好きな人に、元彼が残したものを完成させて届けてあげるって、ものすごく辛い作業だったはずなのに、それでも最後まで完成させて真冬に届けてあげられたのは、立夏にとっても大きな成長に繋がった。
夏休みの喧嘩で言った「ちゃんと確かめないとダメになるから」や、海の帰りの電車のシーン。真冬は今の幸せをちゃんと大切に感じていて、大事に守ろうとしてる。
真冬も立夏も、ちゃんと今を生きてる。
今隣で同じ時間を刻んで進んでいける真冬と立夏ふたりで、これからもっともっと幸せになってほしい。
BLはこれまで避けてきたジャンルだったけど、たまたま動画が流れてきて興味を持ち、アニメから見させていただきました。
見て良かった、私の中で一生心に残る作品になりました。