若葉の戀
」のレビュー

若葉の戀

小林典雅/カズアキ

音楽と心理描写を絡ませた演出が素敵

ネタバレ
2023年10月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ ある意味、時代ものとしてみると…昭和生まれのおばさんが読むにしてもちょっと取っ付きにくいかなと思いました。「バンカラ」は某ネットゲームで出てくるので、意味が分かる単語もありますが、そうでもないものもありました。英語よりも馴染みの薄いドイツ語のアレコレはなかなか手強かったです。
あとは音楽ですね…後半は草介視点での話で、その時々の心情や光景にぴったりな音楽名が挙がるのですが、まぁ数が多い(笑)。面白くてメモしながら数えたら15曲もありました。例えば、恋に落ちた瞬間はラフマニノフ「パガニーニの主題による狂詩曲第18番変奏」などなど。全曲聴いてみましたが、半分以上が知っているか聴いたことがある曲で、「いい選曲だなぁ」と感心しましたし、時代感とも合っていて良かったと思います。
ストーリーとしては、ツンデレ攻め×男前強気受けという感じで、ちょっと異色の組み合わせでした。初対面から攻めのツンが炸裂し過ぎて第一印象最悪…でも気になる…というような甘酸っぱい恋の話でした。前半が捷(受け)視点から、後半が草介(攻め)視点からの話になっていて、私は音楽と絡ませた後半が楽しかったです。
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