ヤンデレ魔法使いは石像の乙女しか愛せない 魔女は愛弟子の熱い口づけでとける 【短編】
セキモリ/クレイン
ヤンデレというよりどこまでも深い愛の物語
ネタバレ
このレビューはネタバレを含みます▼
通常のファンタジーなら竜倒してヒロインが目覚めてめでたしめでたしってところ、この話は誰も死なせないためにヒロインが自ら石化した結果解呪方法が分からずの20年、というのがとんでもなく物語にリアリティをもたせ、ヒーローの苦悩に深みを持たせていると思います。一時は世界を憎み滅ぼしたいとさえ思っていたアリステアがララの望む世界を叶えるためだけに青春を捧げ、例え男として見られなくてもいいから傍にいたい、生きているうちに目覚めなくともせめて名前だけでも見つけてほしいって…読んでいて胸が苦しくなります。だからこそ無事再会し想いが通じてすごくよかった。気絶したララの髪を撫でているアリステア、アリステアの涙に一緒に涙を流すララ、そして愛情溢れるキス、セキモリ先生の描く表情もとても素晴らしいです。アリステア、ホントイイ男になったなあ。読んでいるこちらも幸せな気持ちになります。続きがとても楽しみです。
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