カタブツ聖騎士様は小悪魔な男装美少女に翻弄される 甘い口づけは執愛の印
クレイン/ことね壱花
このレビューはネタバレを含みます▼
この作品の魅力は超絶美形で設定もりもりだけど健やかで全うな精神のヒロインと堅物地味系だけど類稀なる精神を持つヒーローの個性とその関係性だと思います。特にヒーロー、話が進むにつれどんどんイケメンになってゆく。彼を取り囲む状況何もかもが恵まれていたわけではないのに全てを受け止め、なおかつ他者への思いやりを失わず大切なものを守りきれる姿は真の育ちの良さ、精神の強さを感じます。特に最終盤は必見。ヒロインもだんだん恋心に気づいて女の子らしくなっていく過程も可愛くて応援したくなるし何より二人の掛け合いが面白く.ともすると重くなりそうな設定と世界観をいい具合にマイルドにしてくれています。余談ですが屋号制のような聖女システム、恐らく初代女王様はいずれこの国が文明化するとともに精霊とつながる力が人々から失われるだろうこともきっとわかっていたんでしょうね。だからこそ自分の死後も確実に精霊とのつながりを保つため、ああいうシステム作ったと。ともあれ何があっても信じ合い守るべきものを間違えなかった二人が本当に清々しく、楽しく読めました。
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