このレビューはネタバレを含みます▼
どのくらい好き?と訊かれて、そう答えた美空。拾われて住みついて毎日セック スして。女性のヒモをしていた美空が山で捨てられ、8年付き合っていた彼氏に女性と浮気され別れたばかりの雪。ちょっと迷惑から、いるのが当たり前に。全然抱いてくれなかった元彼。ノンケの元彼の不自然さを無視して好きだった雪。一人を思い大事にすることを知らない美空。行きずりで、どうせいなくなると思っていたのに。愛着は愛情に、無関心が関心に、知らなかった嫉妬が意地悪さを引き出した。初めてする後悔。理解できないイライラ。雪が元彼からもらった指輪を捨てられずにいた気持ちが少し解り始めた。数ヶ月後、働きだしていた美空は雪を見かけて、思わず雪の家の前で待っていた。だいぶ好き。刹那に欲しかったアイスの好きから変わった気持ち。2人の気持ちはモノローグでも多くは語られないけれど、互いが惹かれ心配し会いたいと思う。再会すれば、離れない。
青年マンガバリの力強い線と絵が、物悲しさや曖昧さを強調する。デビュー作とのこと。素敵な作品でした。