バケモノとケダモノ
」のレビュー

バケモノとケダモノ

蓮地

ピュアなバケモノ×ケダモノなおじさん

ネタバレ
2023年10月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ 魔物やバケモノのいる世界のお話。森に住む醜いバケモが暴漢に襲われている中年の男を救けます。男はバケモノを見て恐れることも物怖じすることもなく、自分を抱くかと訊いてくるのでした。そして助けてくれて優しいねと言います。皆に恐れられて孤独に生きてきたバケモノはそれだけでも驚くのですが、さらに男が3人の暴漢と事に及ぼうとしていたと知って「見た目が人間のケダモノ…」と呟くのでした。ビ◯チなおじさん•リアンは、森を出る為にバケモノ•カヴォと一緒に行動することにします。見た目のせいで長い間1人で生きてきたカヴォは、リアンと一緒に過ごすうちにリアンと離れるのが寂しくなってしまいます。大きなカヴォはとても目立つので町には行けないとリアンは言いますが、カヴォがリアンの影に潜れることを知って一緒に旅を続けることを承諾するのでした。そしてリアンを狙う刺客が現れて、リアンの持つ不思議な力が明らかになります。ずっと1人で旅をしてきた謎めいたリアンと大きな森でひとりぼっちだったカヴォ、それぞれ見た目と内面にギャップのある二人がだんだん相手に慣れてゆき、やがてなくてはならない存在なるまでが丁寧に描かれるファンタジーです。
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