このレビューはネタバレを含みます▼
少女漫画の登場人物にこれほど心を揺さぶられたのは10数年ぶり。あやちゃんという、ものすごく魅力的なキャラクターを生み出された作者さんに祝福と感謝。何の気なしに無料分を読み始めて1巻の最後にあやちゃんが出てきて「あら、そういうこと？」と軽い驚き。3巻を読み終える頃にはすっかりあやちゃんの虜に。続きが気になり14巻まで大人買い。
全巻を読んでストーリーとしては、一緒に成長していける美月と永久が恋人同士になれてハッピーエンドだと思うけど、あやちゃんが報われないのが切ない。読み返しては泣けてくる。
あやちゃんはこのお話だけで終わるのがもったいないくらい華がある。顔立ちと佇まいに品があってとにかくキレイ。ハーフアップの髪型がまた素晴らしい。後半は特に、美月を見つめる表情が慈愛に満ちていて神々しいくらい美しい。
学園ものを敬遠している年代の人も読んでみてほしい。あやちゃんと母親との関係がまた素敵。自分の感情をあんな風にサラリと話す息子って羨ましい。周囲の大人への礼儀正しさ、汚い言葉を使わない育ちの良さも好感が持てる。
あやちゃんは今後、ヒカルの支えになってあげて、ヒカルが大人になったら結ばれるといいな。年齢差はあるけれど。あやちゃんはプロで活躍して現役引退後は鳳城のコーチになって、ヒカルは頭が良さそうだからスポーツドクターになったら優子さんと話が合いそう？お互いに支えあって生きてほしい。ここ最近はそんな妄想で自分を納得させている。
あやちゃんの事ばかりになったけど、登場人物それぞれの描写も、バスケのシーンも良かった。
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