「ぞっこん」シリーズ
」のレビュー

「ぞっこん」シリーズ

松雪奈々/兼守美行

キャラがよい、楽しい作品

ネタバレ
2023年10月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ 「バイク」のみ読んだ感想:作者様は日本海側の土地にゆかりがあるのかな?雨が多くて車がないと生活できなくて何もないけど魚と酒がうまいなんて、え、私の故郷ですか?ってぐらい描写が自然で一気に作品に親近感抱いちまった。
転勤を機に愛車のバイクを売ってしまった碧(受け)だが、そのバイクが人間の姿になって突然碧の住むアパートにやってくる。バイクが人間になってって、なんじゃその設定とは思ったのだけれど、松雪先生だからきっとなにかあるはず、と思って読んでみて正解だった。
このバイクの隼がほんといいキャラなのです。明るくて素直で碧のことが大好きで、エロいことなんてあんまり知らないけどムラムラはするから突然碧に飛びかかったりして、いちいち可愛げがある。ゲイの別れ話のように泣きつき、「おれに乗ってください!」でいきなり四つん這いになったときは笑った。
キスやエロのときは碧のほうがリードする感じもよかった。挿入シーンや指入れたりするシーンもエロくてよかった。

碧はゲイなので、隼が男であることには問題がなく、また、隼の見た目が好みのタイプではあることから最初から隼に惹かれるものの、相手はバイクだという葛藤は常につきまとう。キスされても嫌じゃないけどバイク相手にこんなことしてていいのか!な感じなのである。相手はバイクだってことで葛藤する時点でかなりシュールでなんかおかしい。
車の化身フィッツもからみつつ、途中切ない展開もあるけれど、最初から最後までテンポよく楽しいお話だった。
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