このレビューはネタバレを含みます▼
絵もストーリーもキャラの魅力もある程度ある良い作品だと思うのですが、、なんか足りない。
上手く説明できませんが、伏線をうまく張れてないというか、伏線を上手く描写できていない後出しじゃんけん感がするのですよね。。
急に何かが起こって、急に助けにきて、最後に伏線を説明する!みたいな。
伏線ってそういうものではなく、チラホラと出しておかないと伏線って言わないような気がします。
あとは、ヒロインが今までの窮屈な世界から飛び出して生き生き?してるのは分かるのですが、淑女たる描写があまりに少ないし、娼館での暮らしぶりにも無理があるような。。
いや、例えば娼館に留まる理由はちゃんと描かれているし、料理が苦手だとか、令嬢だからやったことのない事もちゃんと描いてあるんだけど、、
個人的には、なんか空を滑るようなペラっとした印象が拭えない。
せめて王城に呼ばれた時の馬車を降りる瞬間にスッと完璧な淑女に切り替える瞬間を描いてくれたり、もうちょい効果的な作り方にして欲しかった。
半額だから全巻買ったけど、これからはクーポンなどを使ってゆっくり追いかける二の次作品にはなると思う。
作者さんが描きたいんだろうから仕方ありませんが、娼館にっていうのも正統派令嬢ストーリーには不向きなのも事実。
TLのエロありの令嬢ものならマッチするんですが、
いくら懐の深い、貴賤意識のない令嬢とはいえ
娼館におくられた時点でケチがつくのにその後も交流していくのがもう意味わからない。
あと、貴族なのにあまりにも当人達だけが出過ぎ。
ヒーローの御付きの騎士さん以外は、
例えば執事やメイド、ご用使いの駒、はたまた影の者など、貴族の世界を上手く使って壮大なストーリーにする事ができるのに、
急に当主が助けに来たりして何?(笑)って感じ。
全体的に、伏線も描き切れてない、ヒロインの魅力も引き出せていない、貴族も描き切れていない、
ぺっらぺらです。