このレビューはネタバレを含みます▼
吸血鬼に嗜好品としてほんの少しの生き血を与える「餌」と呼ばれる人間たちと吸血鬼達との物語です。不老不死の吸血鬼と必ず彼らより先に死んでしまう人間。辛い想いをしないように「餌」にドライに接する気持ちもわかる。でも、見送る辛さを覚悟しながらもきちんと向き合い、自分の持つ永遠の時間の中でも今を大事にして思い出も大事にしていく、そんな月子の覚悟が素敵です。月子は花絵に出会えて良かった、人間と関わることが嫌いにならなくて良かった。長い長い時間をただ無為に生きるのは辛過ぎる。吸血鬼達それぞれの永遠の人生の彩り方が描かれていました。
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