幸せは愛の通う食卓の風景に表れるんだろう





孤食の風潮を取り沙汰されてからもずいぶんになる。一人で食べる時期は誰にもあって、だからこそ、複数で食事する光景は笑顔が有り、交わす言葉に何気ない柔らかさや暖かさが有ったりする。その素晴らしいひととき。
それだけのことを題材にした、と思う向きもあるかもしれないが、逆に、今まで、それだけを採り上げた題材の漫画を思い返すと、ホームドラマか、既に同居人であるケースが多かった。
家族創生と食事を共にすることのコンビネーションは記憶が無く、新鮮で展開を楽しみに読んだ。
絵も味わいがあり,ほのぼのを地で行く優しさが、この作品の趣を明確に方向付けていて、それでいてどこか漫画らしいフィクション性をしっかりと打ち出していて、線が巧みに彼らの世界に自分を引き込んでくれた。
この作品に、実在感は無くていいと思う。いや、いるかもしれないが、このぐらいがちょうどいい、というところを突いていると思う。
なんで、BL?、と感じる向きも大いに理解できるが、それは人間を描く以上は、性別を一応どちらかにするしかないのだから、これはこれでバランス良く成り立っている話、と私は思った。
むしろ、BL上級者自負の人が、種と穣による、豊の取り合いに発展する視線を遠ざける意味で、この位の淡い明るさのストーリーが、この作品としては最適解だったのではないか?

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