BORUTO-ボルト- -NARUTO NEXT GENERATIONS-
」のレビュー

BORUTO-ボルト- -NARUTO NEXT GENERATIONS-

岸本斉史/池本幹雄/小太刀右京

少年期は青年期への壮大な前フリ!

ネタバレ
2023年10月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ アニメ+公式web&まとめ動画拝見して、少年期のラストにビックリ記念で20巻から買い始めることにしました。
ナルトとサスケから始まる「俺達の立場が逆だったら…」の集大成。
七代目火影ナルトの息子として生を受けたボルトは家庭を省みない父親や自身の火影の息子の肩書きを嫌っていた。嫌々忍術学校に通う毎日のなか、深まる仲間との絆、培われていく新しい出会いに日々奔放していくが、星を糧に侵略する大筒木との戦いで敵から体を乗っ取るカーマを刻まれ、殻という組織から器として捕らわれていた同じくカーマを宿すカワキと出会う。親からDVを受けていたカワキは家族として迎えたナルトから包み込む父性を受け取り次第に激烈ファザコンへと進化・傾倒、ボルトと兄弟同然として生活することに。里を巻き込む殻のリーダーであるジゲンとの死闘からカワキは今後里長としてナルトが戦ったら確実に死ぬと判断、守られる対象の忍びの里憎しの心と原因の大筒木滅殺を考えるに至り、大筒木として覚醒し驚異になる可能性があるボルトの殺害を敵との戦いで実行。しかし未遂に終わったカワキは暴走。ボルトから「ヤバくなったら俺を殺せ」の言葉を免罪符に邪魔になるナルトを異空間に封印、「馴れ合った里の奴らには火影の息子殺害は無理」「引導を渡すのは兄弟の務め」と斜め上の思考を発揮。結果導き出された「カワキとボルトの立場が違っていたら」の感情がカワキに恋心を抱いていた敵方のエイダが持つ"全能"の力と共鳴し、全世界に広がった影響はカワキの考えた通りに「うずまきカワキ」と「"ただの"ボルト」の逆転現象を作り出し、今までボルトが築いた絆をカワキが、火影殺害の犯人をボルトが引き継ぐことになり追われる立場になってしまう。ボルトはカワキの心情を理解し、エイダの謝罪を受け入れた一方、半味方になったサスケの協力を得て逃亡犯として星を助けるために力を付け独自に動くことになった…な少年期。…これで合ってますかね?20巻使ってじっくり描いたボルト成長物語がこんな風に覆されるとは誰が思うか!んで、それを受け入れるボルトの器のでかさよ。感服するわ。独り善がりなカワキに爪の垢を煎じて飲ませたい!ボルトが死んで悲しみに泣くナルトを見てるのに変わらず殺すbot。ナルトが絶望と里を壊滅させた責任取って死ぬ可能性考えないんだろうな~。青年編もすでに面白い!完結まで死ねない一作品になりました。
いいねしたユーザ3人
レビューをシェアしよう!