このレビューはネタバレを含みます▼
よくある、悪役令嬢系の派生だと思って読みましたが、温情をかけない事で、逆恨みされた生徒会長で公爵令嬢の主人公が、何度も殺されて、死に戻りした経験から情に目覚め、ドMの博愛主義者に変わる話でした(笑)
泣き落としに失敗し「許さない」と、相手の顔面に花瓶を投げ付ける輩は、普通に凶悪な犯罪者なんですが…
女学院で、何度、処罰されても男装を繰り返す生徒から「男装は意地だから止めないが、正しいのは君だから恨んでいない」と言われ、自分を反省して謝罪って(苦笑)
前者を法的機関に引き渡さず、後者を追放していない時点で、充分過ぎる程の温情です。
「私は増税して民を苦しめるから殺して」と、未来の主人公自身が犯人に頼んだというオチですが、遊興や宝飾にでも浪費していたならともかく、内乱を起こした隣国の侵略に備え、有能な(設定の)主人公が軍備を増強していたのだから、簡単に市民革命で皆殺しにされる展開は…
仮に、厚遇され増員強化された精鋭部隊が、キレた民間人に壊滅させられる程度の国なら、隣国の侵略で滅びるのは時間の問題です(苦笑)
民に予算を厚くし、軍の人員を削れば侵略され、人員を削らずに俸禄を減らせば、今度は軍の反乱が起こる。
既に詰んでいるのですが、主人公一家が他人の為に生きる事で、全てが円満に解決します(笑)