後妻の捧げる深愛は運命の糸を紡ぐ【イラスト付き】【単行本書き下ろしSS付き】
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後妻の捧げる深愛は運命の糸を紡ぐ【イラスト付き】【単行本書き下ろしSS付き】

吉見依瑠/すらだまみ

前妻を引っ張り過ぎて萎える

ネタバレ
2023年10月31日
このレビューはネタバレを含みます▼ ヒロインと結婚後、夜を共にするようになり心を通わせたあとも、前妻の部屋や花壇をそのままにしてることに、人として無神経過ぎるとヒーローに腹が立った。ポイント代高いけど途中で読むのやめようか迷うほどに不快な描写だった。
クライマックスで、夫との将来を思い悩み実家に帰ったヒロインに、ヒーロー夫が焦って思いを伝えにいった時も、
前妻を忘れない、2人を愛してるけどいいか?みたいな、まさかの告白にもドン引き。
生きてる人間のが大事なのにあえて言う必要ある?
夫を愛してしまった後妻は亡くなった前妻に敵わないから許すしかないじゃない!
一般的に、生きてる2人を同時に愛すると責められるのに、片方が亡くなってるなら、2人を愛する夫は
素晴らしい男だと思わそうとしているようで、
夫にだけ都合よくてモヤる。
そこはせめて暗黙の了解で言わなくてよくない?
正直過ぎることを美徳とするなら、ヒーローは後妻なんてもらわずに前妻を思って一人で生きていけばよかったのよ。
ヒロインとやることやってるくせに
ヒーロー夫には覚悟を感じられず、
男に都合よすぎて嫌悪感しか湧かなかった。
本編最後に部屋も花壇も変えたことはよかったと思ったのも束の間、
優しすぎるとは思いつつ応援してたヒロインまで、
ヒーロー夫と前妻の肖像画を引っ張り出して飾ったので偽善にしか見えず一気に冷めた。
子どもができたのに、さすがにないわー。
それを懐が深いとは言わないわ。
気持ち悪くてぞっとする。笑
おまけに番外編まで前妻の墓参りエピソードがじっくりあって途中で閉じたわ。
読むほどに、ヒーローはもちろんヒロインにもまったく共感できなくなったけど、
あとがきを読んで作者様が前妻のパトリシアに感情移入をして書いたとあったので、いろいろ納得しました。
ラブストーリーなら、ヒロインを大事にしてほしい派でヒーローには自分から行動を起こしてほしい派です。
ヒロインを守れないヒーローが嫌いな自分が合わなかっただけですね。
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