イルミネイト【単行本版(シーモア限定描き下ろし付)】
圷見南子
このレビューはネタバレを含みます▼
食品会社に10年以上勤める営業の糸島開は､取引先のスーパーで南雲正巳と再会します｡一人っ子3人組で仲の良かった幼馴染は､カイだけ違う中学になってからだんだんと疎遠になり､カイ以外のマサとジュンが結婚したのですが､二人が5年前に離婚していたことをカイは初めて知ります｡仕事に加えてプライベートでも飲んだり泊まったりするようになり､二人の距離は一気に昔に引き戻されてゆきます｡それと共に幼馴染3人の過去とそれぞれの思い､マサとジュンの結婚までの過程､そしてガタイが良くて何でもできるマサの意外な脆さが明かされます｡ゲイとかノンケとかでは括れない､幼馴染3人の緊密さから生まれたマサとカイとの恋はきっと､クリスマスの煌めくイルミネーションや夏の空高く上がる花火を背景にゆっくりと花開いてゆくのでしょう｡36歳という二人の年齢が作者さまの絵柄と非常に馴染みが良くて､おじさんならではの絶妙な可愛さと初々しさが堪能できます｡
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