言ノ葉ノ花
」のレビュー

言ノ葉ノ花

砂原糖子/三池ろむこ

このお話しを読んで

ネタバレ
2023年12月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ 私達が日常的にしている、相手の気持ちが判らないままでも関わりを持つとは凄い事なんだなぁと改めて認識してしまいました。その自信どこから来るのかしら?(笑) ある日突然人々の心の声が聞こえるようになった彼、それで嫌な思いもたくさんするし、人の心って身勝手でそれはいい加減だけれども、それだけでは無いと気が付けて良かったです。悪態付くのは不安の裏返しだったり、それを反省するのも皆んな同じ心ですから。人の心って複雑で色々な思いが一度にあるのは極自然なことですし。このお話しが本当に面白くなるのは、心の声が聞こえなくなった後です。わーい、やったー静かになった、の後があるのがとても良かったです。人の願いとは実に自分本位で我儘なものです。そして結局は何を望んでいるのかも理解していませんし。心の声が聞こえても嫌、聞こえない当たり前もやはり嫌って極普通の考え方だと思います。表面と心の中が全く違う嫌なやつも当然います。でもこの経験でどんな自分でも本当に想ってくれる恋人に出会えたのが何よりですね。
いいねしたユーザ1人
レビューをシェアしよう!