このレビューはネタバレを含みます▼
主人公「襷 未来」は遺伝によって、感情の起伏で発症する特殊な病気を持っていた。
「タイムリープ」を過去に戻る病気と捉えた事が、この作品の特記する事柄なのですが、ずっと息を殺して、他人とも関わらず、穏やかな感情で生活する習慣を身上にしていた主人公に、自分より大切な人が出来た事から物語は動いたのだと思いますが、サスペンス仕立ての2巻ぐらいまでは謎だらけで続きがとても気になったのですが、何だろ・・・、2巻終わりで黒幕の顔が出てくるのですが、個人的には、それで物語への興味が凄く失速します。
そもそも、主人公は15年前に一度、自分の意思で「助けたい」一心でタイムリープしますが、それ以外では、母親に言い聞かせられていたせいもあるのでしょうが、病を発症してはいない(多分…)と思うのですが。
突き詰めていくと、幾つも辻褄が合わないところが出てきます。後半の、火災による家の消失が(誰の家かは伏せます)なぜ逆転現象のような性格を形成したかも明かされていません。
そんなこと気にしなければいいのでしょうが、スッキリしない感情が残る、残念な感想になってしまいました。