学園アリス
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学園アリス

樋口橘

(辛口)最初の明るさを続けて欲しかった

ネタバレ
2014年1月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ 紙のコミックス派なのですが書かせていただきます。最後まで読みましたが、前半巻の、アリスを使って難事件の解決!新たな出会い!仲間との協力!という明るめの内容から、徐々に親子関係や伏線の絡まるディープな内容に変化してゆきます。個人的な意見ではありますが、私としては、主人公が小学生であるという設定からも、前半の明るい感じで最後まで突っ走っていって欲しかったという願望がありました(物語に起承転結が必要であることは重々承知ですが…)。終盤は今までの謎や伏線が明らかになっていきますが、徐々に徐々にというのではなく最後の数巻で一気になので、それを説明する為に台詞量も増え、少し読みづらさを感じてしまいました。また、三十巻以上に渡る連載で積もり積もったそれらの謎や伏線が、あまりにあっさりと暴かれていて、拍子抜けしてしまった部分もありました。他にも、終盤になるにつれ、身体のデッサンが悪くなっている箇所が目立ってきます。読んでいて、腕や胴体が異様に細い正面上半身にばかりつい目が行ってしまいました。最終巻では一連の騒動のその後がまるごと巻を使って描かれています。蜜柑(主人公)の明るい笑顔が戻ってきてとても良い内容なのですが、ここも先述したように、前半巻に比べいささか展開が速すぎでは、というのが正直な感想です。酷評ばかりで申し訳ないですが、前半巻のほのぼのとした流れが好きだったが故の一個人の感想です。辛口ですがお役に立てれば幸いです。
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