4月の東京は…
」のレビュー

4月の東京は…

ハル

すごく面白い

2023年12月14日
中学時代の初体験で流した涙をきっかけにすれ違い、一方は全ての責任を負いフランスへ、もう一方は何も知らされずアメリカへと引き離された二人が、成長して10年後再び東京で出会うお話。
二人の過去の回想や関係の再構築に加えて事件も起こり、とても読み応えのある作品になっています。
ゲイを自覚している幼い蓮の焦りや、和真が生きていることだけが心の支えになっていた孤独感に胸がつまりました。心情を丁寧に掘り下げて描いているのでどうしても感情移入してしまって苦しいくらいでした。
上下巻とも250P以上でボリュームがあります。またスピンオフとして“東京―四季―”と“東京―臨界点―”がありますが、本作3巻目にあたる“4月の東京は…2023”は“東京―四季―”を読んだあとの方がわかりやすいかもしれません。
スピンオフも含めて素晴らしいシリーズなので、世界にどっぷり浸かりたいときなどにおすすめです。
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