このレビューはネタバレを含みます▼
本当にしんどい話なんだよ。スカッともなんもない。最後のコマで救われてるんだろうけど、それだけじゃ足りないくらいに辛いものがある。
出会いは確かに買った買われたのやつ。良いことではない。未成年ではと心のどっかで疑ってたし、確認してない時点でアウト。でも、おじさんはちゃんと人としての大事な部分がある人で、晃人は誰にも救ってもらえなかったのに、誰も見向きもしなかったのに、急に掌返して法律だ実母だと勝手に騒ぎ立てて、好き勝手憶測して、また心に傷を負わせて。やっぱり結局救ってくれたのはおじさんだけだった。別にこの話の行動を肯定するわけでもない。良いことではないのは確かだ。容認するわけではない。だけれど、この世界で、きっと同じように生きている子が一人もいない訳でもないと思う。どこかにきっと晃人のような子はいる。最後どのような制裁があったのかわからないけれど、実際年間8万人もの人が行方不明になってるこの世の中で、ここで何事もなく二人仲良くで終わらせるわけではなく、きちんと介入してくることでそういう社会派な話に深みが増した。聴き取りの魅せ方も上手かったし、本当に最後の最後まで悲しみ苦しみ辛さの方が大きい話だったけれど、それでも読んでグッとなにか掴まれてしまったのも事実。最後の晃人の笑顔でとりあえず私は救われた