佐藤史生を好きかもと思ったらおすすめです





2023年12月21日
表題作のSF中編「やどり木」、今読んでも新鮮さが感じられる発想と視点を備えた作品。佐藤史生が長く愛され続けることに納得できるはず。同録の「まさかのときのハーレクイン・ロマンス」は著者お得意ともいえる軽妙洒脱なオブラートに包んだセンチメンタルなお話。「バナナ・トリップに最良の日」は『春を夢見し』収録の「ミッドナイトフィーバー」「透明くらぶ」にも出てくる愉快な仲間たちが織り成すコメディ。当時の編集さんから「あなたのコメディはNG」といわれたなんて、どこかのインタビューで答えていらっしゃいましたね。コメディもおもしろいですよ。

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