変な家2 ~11の間取り図~
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変な家2 ~11の間取り図~

雨穴

1650円の価値があると感じられるかどうか

2023年12月25日
雨穴さんはオモコロの記事でいつも楽しく見てますし、YouTubeも見てます。そこそこファンだとは思いますが、だからといってこの本を手放しで絶賛できるかは微妙です。
先に言うと、面白くない訳ではありません。ただ1650円を払ってまでその価値があるほど面白かったか?と言われると微妙でした。
雨穴さんの記事をそのまま長編にしたような感じなので、そもそも読み物としてものすごくストーリーに引き込まれる、というよりは淡々と事実と推理を語るだけ、という感じです。それが余韻があっていい!という方もいるかもしれませんが、個人的には小説としては引き込まれなかった。動画だとそれがいい味出してたりもしますけどね。
また、かなり読みやすい文章と挿絵で構成されているため、ラノベという感じすらしなかったのが正直な感想です。
物語も正直、途中からなんとなくそうかなーという域を出ませんでした。大どんでん返し!と言うには甘い。
ただ、この話を誰もが考えて書けるのか?と言うとそうではなく、よく練られているなーとすごく思いました。だからこそこの作品を「雨穴さんの記事の長編版」として読むか、「ミステリー小説」として読むかで、評価は極端に変わるかと思います。
個人的には1650円を払う以上、一定の小説のレベルを求めてしまっていたので、そこの満足感は得られなかったのは正直な感想です。
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