紅い椿と悪い虫
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紅い椿と悪い虫

博士

ネタバレ
2023年12月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ 博士先生が好きで本作も作者買いですが、評価とレビュー読んで手を出すか迷ってました。でも初単行本だし、黒歴史と言うくらいの闇本なら逆に気になってしょうがない。結果、個人的には買って良かったです。メリーも付かないバッドエンドで誰も救われない感じなんですが(貝柄はある意味願い叶って救われてるのか?)何故か読後感はそう悪くない…いや、だいぶ痛いシーンてんこ盛り盛りなのですがね。自分は同性愛者だと転校初日の自己紹介で告白してしまったために、変態自称アーティストの貝柄に目をつけられてしまう白椿くん。貝柄の捻じ曲がった愛情表現(完璧な作品作り)に振り回され逃げ道を塞がれ、最後には自分の手で愛する人を陥れてしまいそうになる…。「貝柄め、自己中ナルシスト自 慰も大概にしろよ」と沸々と湧き上がる(私の)怒りは、彼の最後まで身勝手な振る舞いで突然幕を閉じました。彼が死んだ後の日向先生と白椿くんはそれっきり会うこともなく人生を終えるんだけど、白椿くんは一生先生を想いながら他人に抱かれるだけなんだろうか…と思うと悲しい。白椿くんが紅をずっと指してるのも。先生はもうさ、幸せな家庭を持ってるからある意味どうでも良いよ。白椿くんは本物の愛情を交わせないまま死んじゃうのは辛いので、私の妄想の中だけでも好きな人ができて一瞬でも幸せを一緒に味わえた人生があれば良いなと思います。(痛い系、バッドエンド、レイ◯など苦手な方は回れ右です)
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