偽聖女と虐げられた公爵令嬢は二度目の人生は復讐に生きる【電子単行本】
まぶた単/てんてんどんどん
このレビューはネタバレを含みます▼
気が遠くなる様な復讐譚だと思っていたので、パタパタと3巻で完結したのは、ダレ無くて良かったのか、回収し切れてるのか、よく分からないところ。
悪逆な王子と偽聖女のせいで、汚名を着せられ足を切られ、牢に幽閉されていたリシェルは、処刑され、逆行する。幽閉されているのに、更に逃げられ無い様にと両足を切断されるという残虐さから目を背けたくなるが、我慢して読み切った。
物語はとても込み入っている。リシェル亡き後、世界は魔族により破滅したというので、逆行前の記憶を持つロゼルトや父、見つけた味方達と共に破滅回避、魔族消滅、魔族との契約により魂を取られるというロゼルトの危機回避、更にリシェルを陥れた偽聖女と悪逆王子への復讐、と。盛り沢山の仕事をこなして行くリシェルとその仲間たち。盛り沢山過ぎて、込み入り過ぎて。クライマックスもふわっとして感じられるのだ。オチとしては、「長靴を履いた猫」である。悪逆王子とロゼルトの魂の入れ替えをして、魔族を騙し撃つ。というか、こんなカラクリで魔族騙せる。聖女の力を奪い取るスキルがある筈の偽聖女もスキル発揮出来ずに処罰される。めでたし!ラストは込み入ってたのが嘘の様に終結するのだ。ハッピーエンドは好きだけど。足切断!というセンセーショナルからスタートした物語としては、尻つぼみ感が否め無い。
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