少年と薬売り
」のレビュー

少年と薬売り

吉田実加

特異な存在の二人と一匹のハッピー

ネタバレ
2023年12月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ 和風時代ものファンタジー。人や動物に触れると相手の心の声が聞こえるアマネは、その力を恐れる村人達から母と共に追放されます。やがて胸を病んだ母を亡くしたアマネは山犬のリクを始めとする森の動物達と仲良くなり山の中で一人で生活していました。ある日、崖から落ちて怪我をしたアマネを、リクに連れて来られた薬売りのキサラギが助けてくれます。母以外の人間に会うのは久しぶりのアマネでしたが、先入観の無いキサラギはごく普通にアマネに接してくれて、それがアマネにはとても心地良いのでした。そのキサラギは金色の髪に片目だけ紅く、そのせいで流れ者として生活していると言います。アマネの保護者的立ち位置のリクに心配されながらも、アマネはキサラギとの生活が楽しく、やがてキサラギの心の声を聞いてみたいと思うようになります。カッコ良い異形の攻めとピュアで可愛い受けにモフモフなお友達と盛りだくさんな上に、キサラギは金髪に紅い瞳のオッドアイにモノクル、さらに超常的な力とモリモリで、これはもしかすると続編への伏線かもしれません。男前なリクは巻末でケモ耳の人型を披露しています。
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