リアルさに頭が痛くなる





2023年12月31日
単行本6巻まで読みました。サイコやグロ、BADENDなどそういう類の作品を愛しているので、この作品ももちろん1話の段階でお気に入り。でも、読み進めるごとに思ってた展開と違い、胸がざわざわ。受けのビジュアルが好みではないからか?感情移入ができないからか?とか、何となく肌に合わないみたいな感覚で読み過ごしていました。でも昨晩、6巻を読み終えたのを皮切りに「やけに今日気分がナーバスだなあ」とか、買い物途中も「周りの声がうざったく聞こえる」なんて、普段思わないことまで思っているのに気付きました。その理由を解明しようとしたら、すぐこの作品が頭の中をよぎりハッとしました。「肌に合わないんじゃなくて、気分が悪いんだ」この作品を見てから知らぬうちにずっと。気付かなかった。今まで嬉々として見ていた鬱作品、後味すらも心地いいのに、この作品は最初から最後まで登場人物に嫌悪が走る。あまりにもリアルで。もちろん褒め言葉です。私はこれまでフィクションの鬱を愛していたのだなと気付かされて、自分がちっぽけな存在に思えました。めちゃくちゃ情けないです。リアルに見えるものほど、目を背けたくなるものなのかな、愛のない愛も愛していきたいです。

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