恋はしたいがお前じゃない
」のレビュー

恋はしたいがお前じゃない

志々藤からり

試し読みからは想像できない感動の1冊!

ネタバレ
2024年1月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ 作者様買いです。この作者様の作品に出てくる登場人物は、捻くれて面倒くさいことこの上ないのですが、決して悪人ではなく、知れば知る程魅力的で、いつしかガッチリ心掴まれてしまいます。この作品も実にこの作者様らしく、IQ高過ぎて他人と共鳴できない「変人」のはずの汰久の言動に、結局涙腺やられることになります。特に「ダークマター」のくだりは突き刺さったというか、撃ち抜かれました。そして、衝撃の後に沁み渡りました。マイノリティとかは関係なく、誰しも生きていれば、このセリフに救われる場面に一度は遭遇するだろうし、知っているのと知らないのとでは、その後の立ち直りに大いなる影響を与える言葉だと。作品を通してテンポがよく、笑えるシーンも盛り沢山なのに、しっかり感動もいただける、大いに満足な作品です!
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